ここで紹介する様々な炉は「熱処理炉のワンストップショップ」の時代を支えた赤見製作所の代表的な製品群です。
発売当初は画期的かつ斬新であったこれらの炉も、時代の流れと共に一般化し、その多くは当社の製品カタログから姿を消していきましたが、これらの熱処理炉の設計・製作を通して得た技術・ノウハウ、そして幅広い顧客層から得た実戦的知識は、当社のコンピタンスを構築していく上での重要な要素となっています。
| バッチ式熱処理炉 | 連続式熱処理炉 |
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雰囲気熱処理の特長は、それまでの方法と比べて無酸化ですべての処理ができる、品質が均一、熱処理工程の合理化がはかれるなど、とても有利な点を備えました。また熱処理公害が重視されてからは、塩浴材のシアンが規制を受け、液体浸炭からガス浸炭に移行するなど、利用度がますます増加していきます。
箱型ガス雰囲気炉
ローラーハース式連続焼鈍炉
製品：
連続光輝熱処理用雰囲気炉、ベルトコンベヤー式光輝焼鈍用雰囲気炉、プッシャー式連続ロー付炉、銅合金帯連続焼鈍用雰囲気炉、ステンレスパイプ連続光輝焼鈍炉、レトルト回転式連続焼鈍用雰囲気炉、堅型銅合金帯連続焼鈍炉 など
ガス浸炭（窒化）炉鋼の浸炭（窒化）用に製作された電気炉で、処理物は予熱室で一定時間予熱されてから加熱室に送り込まれ、加熱、浸炭されます。所定温度で浸炭（窒化）された処理物は予熱室へ引出され併設の焼入油槽へ投入されて焼入を行います。
また、ガス窒化炉は、各種機械部品（自動車部品、工作機部品、バルブ類およびその他窒化鋼製品）の耐衝撃、耐摩耗のための窒化処理に使用します。
製品：炉体移動式窒化炉、流気式竪型窒化炉 など
箱型炉最高温度900～1,000℃まで。軽金属、炭素鋼、可鍛鋳鉄、特殊鋼などのもっとも一般的な熱処理のために高能率な作業ができるよう製作されています。当社の標準炉で合理的に設計されているため、納期が迅速、廉価で堅牢です。
一般に炉温が1,000℃以上で発熱体は金属発熱体・非金属発熱体が使用されますが、当社ではこれらの発熱体を目的に応じて適宜に使用しています。
製品：二段式高温炉、箱型高温炉、金属抵抗式電気炉（焼入槽付） など
台車炉炉床全体が台車となっており、主に長尺物や重量の大きい金属材料または加工品を多量に熱処理するのみ適しています。台車炉は大容量になりがちで、炉体の製作に技術を要するものですが、当社の豊富な経験と確かな設計技術のもと、好成績をあげています。
この形式は、比較的大量の被加熱物をいれて、長時間の熱処理を要するもの、また長大な形状のもので、懸垂状態で熱処理を必要とするものに適しています。
竪型流気式炉金属製品を炉内に集積して熱処理をする場合、炉内の温度を均一にすることは困難になるのですが、これがかなうように作られたものが流気式電気炉です。風車により炉内の空気を交流循環させて、温度の均一をはかります。
製品：両扉流気式焼戻炉（ローラー駆動式）、竪型流気式軽合金調質炉、台車型流気式炉 など
一般に長尺物多重量のもの、小物部品のバスケット挿入処理などの大量連続熱処理に用いられ、従来のBOX型などの固定式に比べて生産能率が数倍にのぼります。設定された炉内温度特性に対する処理物の温度誤差がたいへん少なく、均一加熱ができます。
ローラーハース式連続焼鈍炉
台車式連続焼鈍炉
メッシュベルト式連続炉
懸吊式連続焼戻炉
製品：
トロリー式ホーロー焼成用連続炉、プッシャー式連続高温炉、ベルトコンベヤー式焼鈍炉、連続式特殊用途試験炉 など
低温乾燥炉
回転式乾燥炉低温乾燥炉：常用100～300℃程度の温度で使用され、あらゆる産業で広く用いられています。
回転式乾燥炉：アルミチューブの塗料乾燥用に作られたもので、比較的短時間で乾燥する此種標準型小物の多量仕上げに適します。
恒温炉：塗料の焼付け、小物部品の乾燥などに用いられ、恒温装置が付いています。
真空焼鈍炉金属の溶解、焼入、焼鈍、焼結、乾燥およびその他に使用されますが、当社では主に焼鈍用炉を製作しています。一般には銅や銅合金または磁性材料などの光輝焼鈍として用いられ、とくに銅線や銅合金フープなどの光輝焼鈍用として多く使用されています。
製品：横型真空炉、高温真空炉、ベル型銅線真空焼鈍炉 など
ソルトバスは単独および連続方式で主に切削工具や金型などの熱処理として使用されてきましたが、現在では低温処理から浸炭窒化まで広い範囲で使用されています。
遊星炉
赤見式ロータリーキルン4種の草分け的なロータリーキルンです。
当時、赤見式特許遊星炉として、特に金属粉粒体のガス雰囲気熱処理に於いて
画期的な性能を実現し、多数の感謝状を頂戴しています。
現在もなお ご好評を頂いております。
粉末法金熱処理用回転炉、硝子曲げ加工炉、プッシャー式連続粉末焼結炉、回転炉床型電気炉 など